三上さんが私の左腕に付けた少し黒ずんだ痣




これを人はkissマークと呼ぶのだろう




でも 私には呼べなかった




腕に食い込んだ鎖のようだと…




自分で望んでいた事なハズなのに




心のどこかでは それを重荷に感じている




黒ずんだ痣の下から うっすらと見え隠れする《しんじ》の名前




それは私の気持ちを映し出す




深いため息をもらす




明日に迫った沙耶とのWデート




…はっきり言って 憂鬱だ…