しかし、このとき俺は、あいつが「また明日」と言ったことに、まだ気付いてなかった。

あいつと始めて会ったその日も、いつものように過ぎていった。
他の奴らとはあまり絡まず、何ごとも無かったかのように学校を後にした。
何故かしら、あいつと朝に会ったことなんて、すっかり忘れてしまっていた気がする。