「じゃあ、逆に聞くけど、どうしてお前は俺に友達を作ることを勧めるんだ?」
「だって、俺も正樹と友達になりたいし!やっぱり、友達は多いほうがいいだろっ?
あっ、どさくさにまぎれて正樹って呼んじゃった!俺も大志でいいからな!」
「……。」
こいつの言葉には、何故か説得力があった。転校も、もうしない気がしたし、
友達も作ってもいいかなと・・。というより、こいつと一緒につるんでも良いかなと思いだしていたのかもしれない。

「んじゃあ、また考えようぜ~それも・・・。ああっ!!」
「どうしたっ?」
「朝練~。また怒られちゃうっ!」
「早く行けっ!」
「は~い・・んじゃあね。」
パタパタと、走っていく音が聞えた。
しょうがないやつ・・と思いながら、俺は窓の外を眺めた。