雨だった。 空は晴れているのに、大粒の雨。 ちと、しょっぱい。 見上げると、それが雨じゃなかったことが分かった。 君の涙だった。 「翔くん・・・・」 泣かないで。 『ニャ~』 どんなに慰めの言葉をかけようとしても、情けない泣き声しか出てこなかった。 俺、猫に生まれ変わったのか。