「う・そ。」

そういって劉はウインクする。うげ気持ち悪い。

キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴ったのでアニメ雑誌をしまう。

担任の吉岡先生。通称吉ちゃんが入ってくる。
「吉ちゃん転校生早く出して!」

クラスの男子がはやし立てる。

「吉ちゃん、転校生って男?女?」

「俺は女がいいなー。」

「お前は彼女いるだろ。」

皆がお決まりの言葉を言う。

「はいはい静かにしろ。はい、入ってきて。」

がらがら

教室のドアが開く。皆の目が一点を見つめる。

転校生が口を開く。

「令嬢穂野果です。よろしくお願いします。」

女の子がペコリと頭を下げる。

・・・・・・一瞬教室が静まり返る。いや、全然イケメンじゃないじゃん。女だし。

「うおーかわいい女の子来たー!!!」

「うわ、すっげえ。」

男子達が五月蠅いほどに騒ぐ。それとは裏腹に女子たちが騒いでいる。

「え、男じゃないの!?」

「誰、男って言ったの!!」

皆が不満を言っている。

「え、あれ。令嬢、もう1人は?」

「え、あの。保健室に・・・・。」

皆が(男子を除く女子)聞き耳を立てる。

「あー、男だしな。怪我でもしたのか?」

「はい・・・・多分・・・。」

「「「吉ちゃん!!それホントーーーー!?」」」

女子が声を合わせて聞く。