そんな風に友達と話している時だった。


私の視界の端にある男の姿がみえた。







視界の本当に端の方に映ったのに、私はそれを見逃さなかった。






由紀だ。







由紀は何人かの友達らしき人と歩いていた。私に全く気づくこともなく。





友達といる由紀は基本的に口を開く事はなく、周りの話をうんうんとよく聞いていた。









私も友達といるときは聞き役にまわる方が多かった。





でも由紀と私は違った。







由紀の友達の話を聞くときの顔は本当に楽しそうにみえる。









自分が話しているわけではないのに由紀が友達に心を開いているのはすごくよくわかった。