私はもう頭から火が出るほど恥ずかしくなった。





そして私はまた下を向いてしまった。





少し沈黙が続いてまた由紀が口を開いた。





「ねえ茜さん。僕は本当に茜さんを馬鹿にする気なんてないんだよ?だって僕だって茜さんと同じように茜さんの事知りたいって思ってるんだから。ただそんな風にされると僕からだって話しかけにくいんだよ。だから顔上げてもっと言いたいこといってよ。」





そう言われてゆっくりゆっくり顔をあげて由紀の顔を見てみた。





由紀はやわらかい表情でこっちを見ていた。





そうすると不思議と私もいろんなことを話そうという気になってきた。







「由紀に会ったあの日はね、変なナンパだなあって思ってたの。」




「うん。」



「でもね、学校で由紀を見かけるたびにこの人ってナンパとかする人じゃないなぁって思えてきたの。」




「うん。」




「そしたら由紀のことが気になって気になって仕方なくなってきたの。」



「うん。それで?」



「でもね、スキとかキライとか、恋愛感情とか、興味本位とかそうゆうものが原因じゃないの。」



「うん。なんとなく理解できるよ。」





由紀は私の一言一言を丁寧に聞いてくれた。





そして、私が言葉を発するときにちゃんと伝わるかどうかというひとつひとつの不安を由紀は優しい返事で安心に変えてくれた。