「何か飲む?」


「うん……」


頷いたあたしに笑顔を向けた虹ちゃんは、ベッドから降りて服を着た。


彼がキッチンに行ったのを見計らった後、あたしも急いで散乱していたスウェットを身に纏う。


「雨、上がったな」


キッチンから戻って来た虹ちゃんが、あたしにマグカップを差し出した。


あたしは、ホットココアを一口飲んでから口を開いた。


「いつから降ってたの?」


「昨日の夜から」


そう答えた虹ちゃんは、おもむろに窓を開けた。