「引きませんか……?彼女でもないのに、誕生日に会うなんて……。何か、気持ち悪いって言うか……」


「どうして?俺は、そんな風には思わないけど?」


虹希さんは平然と言ったけど、あたしは納得出来なくて話を続けようとした。


「でも……」


だけど、自分の気持ちを上手く言葉に出来なくて、すぐに黙り込んでしまった。


そんなあたしの様子を見ていた虹希さんは、優しい笑みを浮かべた。


「紫ちゃん」


そして、あたしの名前を優しい声で呼んだ。