それから再びあの場所に行き着いたマリーは、茫然としていた。


こんなに楽に来れるだったなんて…


カイにつれて行かれた道は、緩やかな坂であり、もちろん道として整備されてもいたため、あの斜面とは大違いだった。



「ここは、あまり人が来ないんだ」



そう言いながら、カイは街を見下ろす。


それにつられてマリーも街を見下ろしたが、さっきよりもさらに景色がきれいに見えるのに驚いた。


カイといるからかな…


カイと繋がれた手をちらっと視界に入れながら、マリーはそう思った。