マリーは、カイに気づいて欲しいのか、それとも気づいて欲しくないのか、自分の気持ちが分からなかった。
けれど確かなことは、あの日対等だった二人は、次に会うときは対等でいられないということだった。
周りにひかえる兵士たちもざわめきを取り返し、カイはマリーに気づくことなく食堂の奥へと進んでいく。
ほうっと息を吐いたマリーは、なぜか急に疲れを感じた。
「…お師匠様、なんだか食欲がないので先に部屋に帰っていますね」
そういってシリウスが止める間もなく、マリーは走り去っていってしまった。
シリウスはため息をつき、とりあえず食料を確保して部屋に持っていくことにし、列に並ぼうと食堂の奥へ体を向ける。
そこには、席に座りながら先ほどマリーが出ていった辺りを見つめる王弟がいた。
けれど確かなことは、あの日対等だった二人は、次に会うときは対等でいられないということだった。
周りにひかえる兵士たちもざわめきを取り返し、カイはマリーに気づくことなく食堂の奥へと進んでいく。
ほうっと息を吐いたマリーは、なぜか急に疲れを感じた。
「…お師匠様、なんだか食欲がないので先に部屋に帰っていますね」
そういってシリウスが止める間もなく、マリーは走り去っていってしまった。
シリウスはため息をつき、とりあえず食料を確保して部屋に持っていくことにし、列に並ぼうと食堂の奥へ体を向ける。
そこには、席に座りながら先ほどマリーが出ていった辺りを見つめる王弟がいた。