「くくっ…。お初にお目にかかります、シリウス殿下。そしてマリエル王女。」
最後は自分の方を向いて話した黒兜の男に、マリーは得体のしれない恐怖を覚えた。
自分と相容れない何かをこの男は持っている…そう感じて仕方がなかった。
不気味な感じのする男だったが、シリウスも負けてはいなかった。
「ふんっ。何を言っているのか理解しかねるが…お前は、帝国でも有名な、かの第三皇子だな?」
その言葉を聞いた黒兜の男は、兜からのぞく紫紺の瞳をすがめ、嗤った。
「かの有名なシリウス殿下が私ごときをご存知とは、私も捨てたものではありませんね」
そう言いつつギリギリとシリウスの剣を押していく。
「ですが残念です。今日私が用があるのは王女の方でして…邪魔なんで死んでいただけます?」
その愉悦を含んだ声は、もはや常人とは言えない、狂気をはらんでいた。
最後は自分の方を向いて話した黒兜の男に、マリーは得体のしれない恐怖を覚えた。
自分と相容れない何かをこの男は持っている…そう感じて仕方がなかった。
不気味な感じのする男だったが、シリウスも負けてはいなかった。
「ふんっ。何を言っているのか理解しかねるが…お前は、帝国でも有名な、かの第三皇子だな?」
その言葉を聞いた黒兜の男は、兜からのぞく紫紺の瞳をすがめ、嗤った。
「かの有名なシリウス殿下が私ごときをご存知とは、私も捨てたものではありませんね」
そう言いつつギリギリとシリウスの剣を押していく。
「ですが残念です。今日私が用があるのは王女の方でして…邪魔なんで死んでいただけます?」
その愉悦を含んだ声は、もはや常人とは言えない、狂気をはらんでいた。