準備をしたマリーは、同じく旅支度をしたお師匠様に手を引かれ、馴れ親しんだ家を出た。



走りだしたお師匠様は、腰に銀に輝く剣を刷いている。


お師匠様がそんなものを身につけたところを見たことがなかったマリーは、いったい何が起こったのか、急に不安になってきた。



はあはあはあ…



二人の吐く息の音だけがするなか、シリウスはマリーの手を引いて森へ入り、迷うことなく進んでいく。



いったいお師匠様はどこへ向かっているの…?


息がきれて苦しいマリーは、頭の片隅でそう思った。