深い呼吸を繰り返すうちに、徐々に集中状態に陥っていく。

自己と他の区別の曖昧な感じ…


マリーは自分をその状態にもっていくのが得意だった。

シリウスは「きっと血だな」と冗談交じりに言っていたが、もしかしたら自分の両親のどちらかが、そういった力を持っていたのかもしれない。


マリーはそう想像しては楽しんでいた。





極限まで呼吸を遅くし、完全に無になろうとしていくその時…




ばんっ!!!




急に家の扉が開いた。