マリーはあの日から、少しずつ普通の状態に戻っていった。

ぼーっとしていることも少なくなり、いつもの快活さを取り戻していた。



シリウスは一安心したが、それとは別の、嫌な感じを受け取っていた。
マリーが後日漏らしていた、森の様子が違ったということ…


あの森は、町の人間たちがおそれるように、ただの森ではない。
「守」に通ずる森は、神代のときからある木々たちばかりで、実際にこのアルヌスを守っているといわれている。



あの占いでみたとおり、何かが起ころうとしている…
シリウスはそんな気がしてならなかった。