先ほど音がしたほうへと近づいていく。


どうやら音の主は動かず一つの場所に止まっているようだ。


怪我でもしたのか…?



木々の隙間からちらちらと金に輝く髪が見えてくる。

兄のものとは違う、白金のそれはまるで絹のようで…



やがてたどり着いた先には、美しい紅の瞳をもつ娘がいた…



最初はおびえたように閉じられていた瞳を見たとたん、なぜか、やっと会えた…
そんな風に感じた。