念のため、岩場にも偵察をやるか…


戦には、万が一があってはならない。


頭の中でこれからの行動を計画していたカイは、がさっという小さな音を拾った。



常に神経をはりめぐらせているカイだからこそ拾った音だった。




この森に人…?

普通の人間は、この森に入れば方向感覚を失ってしまう。


だから、人がこの森に入ることはないと思っていたが…


もしかしたら子供がまよいこんだのか?



そうであれば、返してやらなければならない。



そう思い、カイはその音に近づいていった。