石が自分の脳に直接イメージを伝えてくる感じは、いつまでたっても慣れるものではなかった。



まるで意思をもったなにかが、自分と体を共有している感じ…



いつもの感覚が襲ってきたことを感じたシリウスは、映像を見ることに集中しる。





見えたのは、闇だった。


それも蠢く闇…



その中を、様々な顔が駆け巡っていく。


皆傷ついていた。



武骨な軍人。
踊り子の姿をした女。
巫女姿の少女。



浮かんでは消える映像の中に、断片的に見えたのは、争いに荒れる国だ…



そして…




自らの体を剣で貫くマリーだった。