翌日。




いつもより朝早く起き、手早く洗面と身繕いを済ませたシリウスは、占いの準備をしてゆく。



朝の清浄な空気は自分が力を発揮するのに最も適しているのだ。


それは自らの力の由縁によるものか…



そんなことを考えながら、着々と準備をすすめる。



使うものは布と石のみ。


ただ、それらは普通のものとは異なるものであった。


布は複雑な陣が折り込まれたものだったし、石も様々な輝きを放つものであった。


かなり使い込まれたそれらは、シリウスの手によって踊るように整えられてゆく。



ふうーーー




っと長い呼吸をくりかえし、自分のなかに場が整うのを感じたシリウスは、石を投げ、並べなおし、また石を投げ…
という動作を繰り返した。

最終的に陣のなかに散らばっている石の並びが、自らにイメージを伝えてくるのを待つ。