「マ、マリー?どうしたんだ?明かりも点けずに…」



常ならぬマリーの様子におそるおそる声をかけたシリウスだったが、マリーは心ここにあらずだ。


ぽけーっという表現がふさわしい表情でソファーに座っているマリーに、シリウスはぴんときた。



これは誰かに恋したか?



しかし、相手は…?



そもそもマリーが普段接するのは自分が動物だけだ。

町の者は森を恐れて近寄ってこない。



しかし、この様子はまるで恋する乙女そのものじゃないか…



まるで状況をつかめないシリウスは、お手上げ状態だった。