―ちゅんちゅん
窓にかけられたカーテンの隙間から、きらきらと輝く朝日が零れ落ちている。
「ン…」
ごろんと寝返りをうち、時計を見ようとしたマリーだったが、いつも枕元にあるはずの時計がない。
しばらくふよふよと手を漂わせていたが、はっと覚醒する。
そうだ…昨日から東王城にいるんだった。
やっとそのことを思い出したマリーは、うんっと背伸びをしながら寝床から這い出した。
上のベッドではまだお師匠様が眠っている。
この様子だとまだ起きてこなさそうだ。
昨日、結局マリーは、お師匠様とカイが何を話したのか、聞くことはできなかった。