きらきらと輝く星たちが、まるで囁きあっているかのように瞬いている。



彼は走っていた。
息はきれているが、まだ体力は十分に残っている。




本当はもっと早くに家をでるつもりであったが、友人に捕まりなかなか抜け出せなかったのだ。


愛しい彼女は、自分が遅れたことに怒るだろうか。


でも彼女なら怒った顔もかわいいだろう。




彼は日頃歩き慣れた道を、まるで若鹿のように駆けていく。




愛しい娘に、いつもと同じように会いにいく。




彼女がいつもと同じように迎えてくれると信じて…