落胆しながらも顔だけを男の子達の方に向けるあたし。
そんなあたしを睨みながら1人が言った。
「お前ら、転校生のくせに冬矢さんに挨拶くらいしろよ!!!!」
………………ん?
突然言われても理解できていないあたしとユアン。
冬矢………?
「ユアン冬矢って誰?」
「食堂で会った黒髪」
「あぁあの人!!
で、え?何であの人の名前が出てくるの?」
「俺も分かんね」
あたしとユアンがそんなやり取りをしているのが
気にくわなかったのか
3人が一気に口を開いてきた。
「テメェら調子にのりやがって!!!!!」
「皇と知り合いだからっていい気になってんなよコラ!!!!」
「生意気なっ!!!!」
「冬矢さんにボコボコにされてしまえっ!!!!」
「あームカつく!!!おいお前ら行こうぜ!!!」
「けっ!!!覚えてろ!!!」
「冬矢さんに挨拶しなかったことを後悔するんだな!!!」
言いたい放題言い終わると、ズカズカと教室を出ていく3人組。
それをポケッと見ているあたしとユアン、そしてクラスのみんな。
嵐が去っていった後の静けさが教室に漂う。
……………………
……………………
……………で、
「…結局何だったの?」
あたしが尋ねると
「「さあ?」」
ユアンと由里亜はまたポッキーを食べだした。
問題が起こったのは、その日の昼休みのときだった。