次の日からは、書類の確認とかで由里亜のお祖父様と会ったり
学園内にある施設の見学をしたり
許可をもらって街に出て買い物したり
パパに米を送ったり…
バタバタしながらも充実した日々を過ごした。
そして…
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「わー制服っ」
「杏樹!!!早く着替えろ時間ないぞ!!!!」
休日明けの月曜日
あたしとユアンの初登校日なのです。
「杏樹コレ着てねーっ」
「うん」
「杏樹!!!!!」
ただいまあたしは生まれて初めて着る制服に夢中。
襟と手の袖、それに裾に銀色のラインが入った
薄ピンクのカッターシャツに
丈の短い白のベストとグレーのスカート。
フワッとしたネクタイは銀色のラインが入ったえんじ色。
「はいオッケー。じゃあ行こっか」
着付けてもらった由里亜と一緒に部屋を出ると
ユアンがしゃがみ込みながらあたし達を待っていた。
「お待たせーユアン。遅くなってゴメンね」
「……………ん」
あたしが手を振ると、フイと視線を反らされた。
…………ありゃ?
「ユアンどーしたの?」
「何でもない…急ぐぞ」
スタスタと先に行ってしまうユアン。
それを見ていた由里亜がキシシと笑う。
「ユアン君、杏樹がカワイイから直視できなかったんじゃない?」
「んーまあね。どうでもいいからあたし達も行こうっ」
「杏樹そこは否定しないんだ」