会場は、シーンとなった。


柚姫の話がつまらなかったのか、もしくは、柚姫の話に心打たれ何も言えないのか・・・




それは、黙った人達にしか分からない。




会場がシーンとなって数秒して、拍手があった。




「では、第一項目の審査を先に行いたいと思います!!皆様、お手元にあるスイッチをお持ちください!!!」



各席に用意された3つのボタン。


それぞれ、赤、青、黄色と分かれていた。




壇上のさらに上に吊るされた、3つの得点盤。


その得点盤の枠にも、赤、青、黄色と色がついていた。




「では皆様よろしいですか?!佐々木奈緒様のフランス料理なら赤、佐々木麻子様のティラミスなら青、真中柚姫様の味噌汁なら黄色・・・それぞれを評価した上で、一番良いと思われたボタンを押して下さい・・・・・・・どうぞ!!!!」





(そうやって投票するんだ・・)


と、柚姫は思っていた。