「おれたちが何回声かけても心ここにあらずって感じで反応しなかったんすよー」


先輩と真木は騒ぎながらあーだこーだと話している。


「……大丈夫?」


志水も心配そうに話しかけてきた。


「うん、眠くてうとうとしてたんだ。ごめんね」


「……そう?」


納得いかないようだったけれど志水は深くは追求してこなかった。


ーーよかった…


「そういえば、さっき対戦表見てきたんだけど、おれ北条たちのペアとだったぜ」


「そうなんだ」


「へぇー、今日は真木くんたちかぁ。ペアは誰だっけ?」


「反応薄っ!!もう少し反応してくださいよ~」


僕と先輩の反応が真木には不服なようだ。


「じゃあ、真木はどんな反応がよかったていうの?」


「えっ?それはえーと……」


真木は志水の質問に考え込みだした。


「そんなこといいから先輩の質問に答えなよ」


「あっそうだった。おれのペアは先輩と同じ7年の篠原 千景先輩ですっ!」


真木が元気よく答え、伊織の方を向いた。


僕と志水も先輩の方を見ると先輩はテンションダダ下がりだと言うような顔をしていた。

「……伊織、どうしたの?」