「君たちは個々の能力は高いがしっかりした連携をとるには訓練が必要だから頑張ってください」


「「はい」」


僕たちは返事をした。


ここで一つ説明しておこう。


さっきから話の中に出てくる級とは任務の難易度をあらわしている。


級は下がD、上がSの5段階ある。


順番は上からS、A、B、C、Dの級に別れている。


しかし、S級は滅多に生徒にはまわってこない。


S級はアカデミーを卒業したプロが主に担当する。


その他は、卒業間近な生徒や、よっぽど優秀なペアだけが任務を受けることができる。


よってパートナーを組んだばかりのペアや学年が低い生徒がいるペアはだいたいCかD級の任務をこなす。


だから、こんなに早く上の級の任務に就けるなんて思っていなかった。


級が高い任務に就けば戒斗の手がかりを見つけられる確率が上がるだろう……


――廊下――


僕たちは先生たちに挨拶をして退室していた。


「よしっ♪パートナーとして本決定したことだし、これから訓練頑張ろうね!」


「はい、これからよろしくお願いします」


ーーごめんなさい…


僕はきっと戒斗を捜すために伊織を利用してしまう……