「確かにねぇ♪利都ちゃんの魔法って3年生レベルじゃないからね」


「…？そうなんですか？」


僕にはよくわからなかった。


利都は、小さい時から覚えていたものが多くあるのでどれが難しいのかいまいち理解していないのだ。


「そうだよ～。授業で習った覚えある？」


「確かにないです」


「でしょ～♪あと今日の晩ごはん何食べる？」


突然話を変えられ少し驚いた。


「別に食べられれば何でもいいです」


僕がそう言うと伊織先輩は渋い顔をした。


「朝もごはん食べてなかったし、食に無頓着すぎ！！だからこんなに細いんだよ！」


オレは利都ちゃんの腕を掴んで驚いた。


細いとは思っていかたが、予想以上に細かった。


「よしっ！今日は肉料理にしよう」


掴んだままだった手を引いて伊織は利都と部屋を出た。


宿の食堂に着くと先輩は勝手にメニューを決めて頼んでしまった。


そして来た料理は本当に大半が肉料理だった。


机いっぱいに料理がならべられていて、とんでもない量だ。


…先輩量間違えて頼んだのか……な？


「……伊織、こんな大量の食事誰が食べるの？」


僕は控えめに聞いてみた。