「オレも頑張ってお仕事しなくちゃね」


――伊織と魔物がこちらに方向を変えた――

「伊織たちが来た」


【この地を荒らすかのものをこの地に捕らえろ】


利都が呪文を唱え終えると魔物に草木が巻きついていく。


ーギャーーー


魔物は叫び声をあげながらもがいている。


そして、利都はとどめとばかりに


【完全捕縛】


利都がそう言うと魔物は完全に動けなくなった。


『伊織、捕縛完了』


伊織はその声を聞くと後ろを向き、魔物に向かって大鎌をふりおろした。


伊織のふりおろした大鎌は一撃で魔物を真っぷたつにした。


「…すごい、あんなに大きな魔物が」


利都は呟いていた。


本当に強い。


利都ははっとして、今自分がしなくてはいけないことを思い出した。


周りにはヤツの気配はない……


あとは……


利都は伊織のほうへ向かうために丘をくだった。


少し歩くと伊織と魔物の死体がある場所に着いた。


「すごいですね」


僕は珍しがるふりをして魔物の周りをうろついてあれを探した…しばらくすると


「…?」


伊織が不思議そうに見てきた。


ーーこれ以上は怪しまれるか…