「伊織食べてきてないの?」


「うんっ♪朝起きてスグは食べれないんだよ~。利都ちゃんは食べたの?」


「いいえ。僕、朝は食べないんで」


「はぁーーー!?」


先輩は大声をあげたと同時に掴みかかってきた。


「これから戦うんだよ。食べなきゃ力でないよ!!」


「でっ…でもお腹空かないし……」


「ダメ!!オレのおにぎり半分あげるから。食べなさい」


おにぎりを目の前に出された。


僕は先輩とおにぎりを交互に見て、おにぎりを受け取った。


まだ先輩はじーーと見てくるのでおにぎりを口に運んだ。


「……美味しいです」


そうするとようやく先輩は笑った。


「よし。これからは朝ごはん食べなきゃダメだよ!!」


「…………」


こたえかねていると


「先輩命令だから」


笑顔で言われたのに……先輩が何故か怖い……です。


迫力に負け、


「……はい」


「よろしい。じゃあ、今日の魔物退治の作戦考えようか」


「はい」


「調書はもう読んだ?」


「はい。今回の魔物は夜行性のようですね」

先輩は満足げに頷いて

「そっ。だからぐっすり寝てる昼間に一気に片付けようと思う」