はっきり言って驚きだ。


伊織先輩はどちらかといったら細身だ。


なのに大鎌……


思わず先輩を凝視してしまった。


それに気づいた伊織は


「あぁ、オレ戦えるよ」


笑顔で言われた。


「オレこんな体だからよく昔はなめられたよ」


懐かしそうに話している。


「大丈夫。利都ちゃんが魔法に専念出来るように魔物を引き付けるから」


「……すいません」


僕は無神経なことを言ってしまった。


下を向いていると


「いいよ。気にしてないし♪任務は命懸けの場合もあるんだから相性は大切だからね」


また、頭撫でられた…


「じゃあ、行きますか」


「はい!」


――いざ、初任務――


トガクシの森までは馬車で移動だ。


「利都ちゃんは初任務だけど、大丈夫?」


伊織先輩が聞いてきた。


「問題ありません」


「おぉ!さすが3年首席」


「どうしてそんなこと知ってるんですか?」


「昨日も言ったでしょ。有名だって!利都ちゃんはもう少し周りに気を向けた方がいいね」


確かに一理あると思ったので素直に頷いた。


「よし。お腹すいたし朝ごはん食べよ♪」


その言葉に僕は驚いた。