「西条美鈴さん、今、ピンチですか。」 高橋君の声でした。 当時の私は、高橋君の事を存じ上げてませんでしたが。 私は、必死に頷きました。 どうか助けて、その一心でしたわ。 今思えば、あの上級生よりも高橋君の方が よろしくない身なりでしたわね。 派手に染められた髪に、着崩した制服。 でも、何故か高橋君なら助けてくれる気がしたのです。 ふふ、何故でしょうね。 .