この時点で「そうか!わかった、君のこと全力で応援するよ☆」

なんてウィンクしながら答えられるキャラでも俺はなかったのだ。

そして、固まって脳内回路をフル稼働させている俺に彼女は、

容赦なく、堂々と宣言した。

「選挙に出るわよ。」

「はああああああああああああ!!???」

こんときもうすでに実はわかっていたのかもしれない、

こいつがなにを考えて、これからどんなアクションをしてくるのかも

きっと長年一緒にいる感ってやつでわかってたのかもしれない。

「あんたもでるのよ。」

「はああああああああああああああああああ!!???」

静まり返る教室をすぎて廊下にこだまする俺の声、

風が吹き抜けるとともに、9月1日に行われるという生徒会選挙のポスターが

揺れているということを俺は知るよしもなかった。