「なんでいるんだよ。」

聖ちゃんは私を横目で見ながら冷たい口調で話す。


「お前今日デートだろ?」

なんで知ってるの...?


「だって命日だし・・・
 デートは断った。」

私は平然と返事をする。


「ふーん。」

「それじゃぁ私帰るね・・・」

私はすばやく家に帰った。

そこに居ちゃいけない気がした...



それから聖パパの命日以来聖ちゃんとは目もあわせてない。

出来るだけ聖ちゃんを視界にいれないようにした。


「長谷川?
 どうした?
 話聞いてる?」

「あっゴメン。
 なんだっけ?」

この頃私はボーっとしてることが多い気がする。


「明日遊ばない?って聞いてるんだけど。」

「あ―――うん。
 大丈夫だよ。」

「やった!
 んじゃ明日10時に迎えに来るっっ」

建斗はそれだけ言って嬉しそうに帰っていった。


明日10時か。

何着ていこう?