章吾が出て行ったと同時に、授業が始まる鐘が鳴った。



「・・・・実来・・心配すんな」


「先生・・自分が何をしたか分かってるんですか??」


「宍戸に話した事か??そんなに俺との関係バレるの嫌だったのか??元彼だから・・」


「そんな事じゃありません!!!!」


「実来・・・何急に怒鳴ってんだよ」




そんな事じゃない。


章吾に話したって事は・・


章吾は何を仕出かすか分からない。


章吾が、先生を睨んでた。


きっと、先生に敵意しているから・・


今度は、先生が標的になるかもしれない。




「もし、章吾が他の先生や生徒に話したら・・先生は学校を辞めさせられるかもしれないんですよ?!分かってるんですか?!」




そんなの嫌。


先生と居られなくなるなんて・・・。


先生が、先生でなくなるなんて・・・。


考えられない。



私、先生の事・・ここまで好きになってたんだ。




「何でそう思うんだ??」


「え??何でって・・・」



先生は、私に近づいてきた。



「別に、他の先生や生徒にバレて辞めさせられたって、俺には何の問題もない」


「私にはあるんです!!!!」



すると、先生が優しく抱きしめてくれた。