「どうして、私じゃないの…」




アリス、それが私のあだ名だった。

小さい時から可愛いね、可愛いね、って言われ続けて付いたあだ名。



自分でも気に入っていた。



私の本当の名前より、『アリス』の名前が広がっていた。




そして…私には、好きな人がいた。


皆が私に付けた『アリス』の名前。
皆、「絶対成功するから告白しろ」と言っていた。