「あれか。山村あんな。」
「佐用でございます。海斗様。」
「もういい。いってくれ。」
ブーン
そんなあたし達を誰かが
見ていたなんて知らなかった。
―――――――――・・・・・・・・
《日曜日》
「あんなっ」
「母さん何?」
部屋で準備していたあたしに
母さんは遠慮なく入って来た。
「まさかそんな格好でお会いするの?」
えっダメかな・・・・・
とくに着る服がなかったから
学校の制服。
「もうっ失礼でしょ」
母さんは誰かに電話している。
でもでも
先月の従兄弟の結婚式は
制服でいったじゃん!
「お姉さんに頼んどいたから!」
「えっちょっと!」
・・・・・・・・・・
それから
10分後父さんのお姉さんが
やってきて
あたしは人形のように
化粧され、
ワンピースを着せられていた。
相手は物凄い人なんだと
今更実感してきた。