『今夜のデート、私も参加することになりました! ごめんねえ。寺島君に聞いたらさあ。今夜、加藤さんが葉南に告白するって言うじゃない? びっくりしちゃって…。その記念すべき日に、私も参加させていだきまーす。もちろん、付き合うよね? 加藤さんもなかなか格好良いし、彼氏にするには、勿体ない人だと茉莉は思うよ』

だから?

寺島君への気持ちから、そらしたいだけじゃないの?

あたしに寺島君を諦めてもらって、加藤さんと付き合えばいいって思ってるだけじゃん

そうすれば、あたしに堂々と言える?

実は寺島君と付き合ってました! 黙っててごめんねえって

少しは横取りした気持ちが軽くなる?

…って実際は横取りされたわけじゃないか

あたしのただの片思いだったわけだし

寺島君が、茉莉と付き合おうがどうしようが、あたしには関係ないんだ、きっと

でも心にできた傷は確かだよ

茉莉への信頼はもう残ってないよ

『タイトル:おはよ』

茉莉に返信するために、携帯を触り始めた

『そうだねえ。加藤さんもいいかもね』

あたしはそれだけ打つと、送信した