またぼーっとする時間が過ぎ、アナウンスの先生は「新入生代表」の項目を読み上げる。
「新入生代表――田原 大和」
「はい」
………………。
妄想が現実に?
それとも、やっぱり夢?
大和がうちの高校の制服を着て、しかも新入生代表になってる。
身体を乗り出すように、その“彼”の流れるような歩き方を眺める…
きっと、あたしの顔はまぬけになっているだろう。
だって、信じらんないもん…
っつーか、夢だよね…これ。
壇上に着いた“彼”は、立派にその役をこなしている。何か喋って、記念品を受け取って。
そこまではまだ信じられなかったけれど…決定的だったのが
自分の席に戻る時
あたしを見てニヤリとしやがった…って事。
間違いない。
本物だ…!!!!!!!!!