入学式当日。
「おはようございまーす」
なんて、下駄箱の前で受付をするあたしに
まだ幼さが残る男の子たちに挨拶されて 自分が入学したときの事を思い出す。
真新しい制服で。嬉しいんだけど、緊張してて必死で知り合いを探してたなー。
その時は中学から同じだった 和樹 っていう友達も一緒だったから救われたけど…
そして出会った新しい友達。
美人な真希に、オカマの薫ちゃん。
すっごい濃い友達たち。
だけど、すっごく楽しくて気があって。大学までその4人で通うくらい仲がよかったんだ…
卒業してからは会っていなかったけど、今度の休みにでも誘おうかなー…
なんて考えていたら、安本さんがあたしの元へ来た。
「長谷さん、お花準備し忘れてるでしょ」
「あ゛!!忘れてました!!!」
体育館に飾る花を取りに行かなきゃ!
「ありがとうございますー!えっと、受付は…」
「僕が代りにやっておくよ」
にぱー と、満面の笑みを浮かべられた。
…それはそれで恐ろしいんですけれども。