…………はい?今カンゾウさんは何と言ったのかな?

カンゾウさんの方を振り向き、固まる私に更に一言。


「言いましたでしょう? 情報収集をしていましたと」


うん、言っていたんだけど……

まさか既に犯人の居場所まで掴んでいるとは思わなかった。

掴んだという情報は本当に些細な物だけなのかと思ったのに。

カンゾウさんってば何時の間にそんな大きな情報を掴んでいたの?

恐るべしと言うのかな?こういうのって。よく分からないけれどね。

でも、でも……犯人の元へ行くと言う事は、相手は武器とか持っているかもしれないよね?


「カンゾウさん、危険なんじゃないですか……? 相手は武器を持っているかも……」


不安な私を慰めるかのように、カンゾウさんは私の頭を撫でてから、


「ワタクシが付いています。怖がる事はないですよ」


と。少しだけ気分が落ち着いた気がした。