「さっき情報を集め終えて此処に戻ってきた時、ご主人が言っていました。
“貴方が連れていた女の子、眠っていたのにドアの音で目が覚めるなんて驚いた”と」


ああ、おばさんか……あれ?でもカンゾウさん、ご飯食べていないよね?

もし私が眠った後からずっと情報を集めていたならば、尚更。不安になっちゃうな。


「どうかしました?」
「カンゾウさん、お腹空いていないんですか?」
「はい。大丈夫です。ちゃんと食事は済ませましたので」


それが嘘なのか本当なのかは分からないけれど、私はその言葉に安心した。


「それでは早速行きましょうか」


カンゾウさんの言葉に大きく返事をして、さあ出発だと思ったその瞬間。

カンゾウさんは続けて信じられない言葉を言ってきた。


「レーノ様を連れ去った方々の元へ」