向かう先は勿論カンゾウさんの元。ずっと待たせちゃったから、まずは謝らないと。

勢い良くカンゾウさんがいる部屋の扉を開けて、私は謝る。

だけどカンゾウさんは何時ものニコニコ顔。

その笑顔は怒っているという意味ではない事は確かだったから、安心した。

だって怒っている時の笑顔だったら心の底から“怖い”って感じるから。


「トキイロさんが元気になられたなら問題はないですよ。
なのでトキイロさんがお休みになられている間、
すぐにでも探しに行けるように情報の方を収集して参りました」


……あれ?嬉しいんだけど何か引っかかる。

そうだ。カンゾウさんって私が眠った事知らない筈だよね?何でだろう?


「カンゾウさん、私が眠っていた事をどうして……?」


恐る恐る聞いてみた。