何だかお腹も空いて来ちゃったし……うん。

カンゾウさんもまだ変な表情だし、今私達に出来る事をしよう。


「カンゾウさん、ご飯食べましょう。私お腹空いちゃったから」
「で、ですが……」
「今のままでレーノを探して、何処かで倒れちゃったら意味ないんじゃ?」


私も本当は今すぐにでもレーノを見付け出したい気分だよ?

でも少しは落ち着かないと駄目なんだと思う。

そうやってちょっと無理して満面の笑みを浮かべれば、カンゾウさんは納得してくれて。


「それならさっきの宿で食べましょう。単なる休憩目的でも使用は可能な筈でしたしね」


レーノがいなくなったと思われる場所を後にして、私達は元いた場所へと戻って行った。

ツキシロさんの情報収集と、レーノの居所を探る準備の為に。