その時、ガタガタと音がして看護婦さんが扉を開けた。



「CTの結果出ましたよ。ご本人さんも元気ですのでどうぞ。」




私は重い扉を開け、消毒液の匂いのするその部屋に入った。



深呼吸をして、お父さんのいるベッドのカーテンを開けた。



「おお、直、どうしたんだ?」





いつも通りのお父さんだった。




私のこと覚えてるし、いつものように笑顔を見せた。





少し顔色が悪く、疲れた表情をしているけれど、声も姿も想像していたよりもずっと元気だった。





「お父さん、大丈夫?」



私は、お父さんの布団をお父さんの首元まで上げて、笑顔で話しかけた。




「直は、何しに来た?」




お父さんは右手で自分のおでこを押さえて、目を閉じた。