『春人くんへ』
短い間だったけど、優しくしてくれてありがとう。すごく、嬉しかった。
春人くんと愛し合ったあの日、本当に幸せな気持ちだった。
もう、そんな日は来ないと思ってた…。
春人くんは、初めて会ったときからイイ人なんだって分かってたよ。
でも、あの時…無視してしまってごめんなさい。
誰かに話しかけられるのが久しぶりで、少し恐かったの。
それに…びっくりしたのは…私の亡くなった息子の名前…ハル…春人っていうの。
字まで一緒。だから、春人くんと接することに少し戸惑いがあったけど…
でも、私に対して一生懸命になってくれる春人くんにどんどん惹かれていった。
ハルに対する悲しみも、癒してくれた…。
本当に大好きだったよ…春人くん…。
でも、やっぱり私は幸せになる資格なんてないの…。
ハルのいる天国へ行って…もう一度ちゃんと側にいてあげなきゃいけない。
春人くん…ちょっとの間だったけど幸せをありがとう。
愛しています。
さようなら。

真奈美