にこっと微笑んできた土田先輩。 嘘の笑顔を向ける前に 荒井先輩が視聴覚室を飛び出した。 飛び出す瞬間に先輩の小さな声が聞こえた。 たくさんの音の中 私の鼓膜が先輩の声だけを聞き分けちゃったんだ。 「あんのヤロ~……」って。 何を言いに行ったのかはわからない。 けど、たぶん 私を助けてくれたんだよね……?