「ひで~」



叫ぶように言った西原


なんだか可笑しくて私は笑った




そんな私を見て、西原は怒った素振りを見せる


そして、不意に私の唇を奪った



ほんの一瞬、

本当にほんの一瞬の事だったのに

スローモーションみたいだった




「嫌?」


西原の質問に、答えられなかった


胸がドキドキして

口から心臓が飛び出しそうだった





「もう一回、しよっか‥」




小さく頷く事だけで精いっぱいだった私は



きっと


きっと





恋をしてたんだね