季節は冬になり

雪が燦々と降っていた日曜日



西原は

方向音痴の私に何度も道順を説明しながら家まで歩いた




「お父さんは?」


「仕事」



西原の家に着くと、誰もいなかった



男の人の部屋


初めて入った時

凄くドキドキしてた



こんな感じなんだ‥って

西原の部屋の中を見渡した




「なに?」


「ううん、なんでもない」



ドキドキしてるなんて

言えなかった