どんどん矢田くんが迫ってくる


後ずさりした私は、ベッドにぶつかり腰を落とした



「見せろ」


「ヤダ」


「押し倒すぞ」




矢田くんの言葉にドキッとした


そのことに気づかれないように、私は「ヤダ」と同じ言葉を言った





そうだよね…

そうだよ…


この状況、

そういうこと…考えられるよね…






鈍かった私が

初めて意識した瞬間だった